[レトロアニメ探訪]蒼き流星レイズナーは平和がテーマの名作
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この記事は、未視聴者のために筋書の説明は可能なかぎり省略させて頂いています。
また、ファンの方も楽しめる内容になっていますので、安心して最後まで読んでみてください。
ガンダム人気のあとのアニメ業界は、たくさんのロボットアニメを量産。
筆者はこの頃には、思わなかったのですが。
今思えば、ストーリーや設定など似ているものが多かった。
メカデザイナーの大河原邦男さんとサンライズ(アニメ制作会社)となると。
それだけで、観てしまうものがありました。
そして今回紹介する「蒼き流星レイズナー」
ロボットアニメはどれも同じでしょという意見を跳ねのける作品でした。
1980年代のアニメの名作のひとつ!「蒼き流星レイズナー」の魅力をひも解いていきます。
設定が変わったレトロアニメは?聞かれたら。わたしはこのアニメを迷わず勧めます!
どうも筆者のkazuです。幼少期からみてきたロボットアニメは500本以上!ロボットアニメのことならわたしにきいてください!
「僕はエイジ。地球は狙われている!」すべてはここからはじまった。
このアニメの正式名称は「蒼き流星SPTレイズナー」。
SPTというのは、機動戦士ガンダムの機動戦士にあたるものと思ってください。
ちなみにスーパーパワードトレーサーを略してSPT。戦闘機を思わせる外見の頭部のロボットです。
蒼き流星は、主人公のロボットのレイズナーの限界突破能力「ⅤーMAX」(ブイマックス)の解放時に。
青い流星のようになることからつけられています。(これはのちに敵のSPTでもつかえるようになる)
イントロダクション
物語のはじまりは、火星に降り立ったコズミックカルチャークラブの歓迎から始まります。
この世界では、アメリカとソ連が冷戦状態にあり。その影響を火星でも受けている。
そんな中、未確認飛行物体の戦闘に遭遇。
避難する中、生き残ったのは5人の生徒と先生1人。
未確認飛行物体の交戦に青い機体が一機。
それがのちに、地球を救うものとの出会いであるとも知らず。
交戦を切り抜けた青い機体から少年が降りてきました。
ヘルメットを脱いだ少年がこう告げるのです。
「僕はエイジ。地球は狙われている」と。
愛するものとの、たたかいに苦悩するエイジ
青い機体の少年から、事実を聞かされた6人は。火星の軍基地を目指します。
ですが、アメリカとソ連のミサイル攻撃の打ち合いにより基地はなくなっていました。(グラドスが誘導した)
絶望の中、地球に向けて出発を一行を待ち受けるのは、敵であるグラドス軍からの猛追。
主人公エイジを異星人だからの理由で攻撃するデビット。(5人の少年少女たちの中の1人)
デビットと殴り合いのケンカをするエイジ。
エイジの口から流れていたのは、赤い血。
ここで主人公が、地球人とのハーフであることを知ります。
いずれ仲間になるデビットはこの後、エイジを理解し。よき友人になっていくのです。
そして、追撃してくるのはエイジの元先輩のゲイル。
エイジの姉の婚約者であり。
軍の先輩で、エイジはゲイルを尊敬していました。
理解のために、たたかい。仲間を得たエイジがさらに直面したのは、愛するものとの戦いだったのです。
このアニメには、差別や偏見を若者が持つべきではないとの裏テーマも入っていると筆者は推測しています。
前半は走れメロス。後半は北斗の拳?
さて、火星に始まり。地球を目指しての道のりはまるで「走れメロス」
そして後半は「北斗の拳」。これには、監督である高橋良輔さんの狙いがしっかりとあるのが見えます。
エイジの母性であるグラドス星から、軍の兵器レイズナーを奪って逃走し。
父の母性を守るために、火星へとやってきたエイジ。
そして地球人へ警告をして守る姿はまさしく約束を果たそうとするメロス。
後半は、3年後の地球が舞台。
グラドス軍が地球へ侵攻し荒廃した町が、やはり世紀末感があり北斗の拳を思わせる。
グラドス軍最高司令官のル・カインとその部下の容姿もなんとなく北斗の拳を思わせるものがありました。
内容はまったくちがいますけどね。(笑)
成長した面々が、それぞれのたたかいをはじめている。
相変わらずエイジは走っていますが、前半は逃げる。後半は、攻めているように思います。
物語の対比がとても面白いですね。
蒼き流星レイズナーとは?時代設定やキャラクターの紹介
監督は、装甲騎兵ボトムズの高橋良輔さん
1985年初回放送から、第38話まで放送され。前半と後半に分かれています。
そして、完結編はACTⅢ刻印2000としてOVAで発売。
監督は、装甲騎兵ボトムズの高橋良輔さんです。
1985年頃のサンライズの制作陣は、現在のアニメ制作会社の社長だったり重役さんの下積み作品的な物もあり。
作品の熱がすごかったのを覚えています。
現在のようにCGもなく、すべて手書き。
それでいながら、すばやく動くSPTの戦闘シーン。
制作スタッフの名前は、少し詳しい人なら一度は聞いたことがある名前が連ねています。
作中の音楽は、乾裕樹さん。
装甲騎兵ボトムズのジャズとはまた違った音楽をきかせてくれます。
OPの演出が秀逸!そしてカッコイイ!
放送当時話題だったのが、主題歌のAパートとBパートの間に入る間奏ハイライト。
アニメのオープニングで、この演出はめずらしく。あまりほかにあるのを筆者は知りません。
オープニングは見なくていいかと思うのではなく、オープニングから見たいと思わせる演出。
主題歌である「メロスのように-Lonely way-」はなんと秋元康さん作詞!
じつは秋元さん、アニメの主題歌をたくさん手掛けられています。しかもそれが良い曲揃い!
いまだ人気のアニソンの1つになっています。
前半も後半も同じ主題歌で、エンディングは後半はガラリと変わります。
後期エンディングテーマは、かなり大人な雰囲気。
高橋良輔さん作品は、主題歌がどれも大人ですが。
筆者は、サントラ買うくらい好きでした。
アニメに、大人なテーマ曲やジャズを取り入れてくる監督は。
アニメは子供が観るものとの先入観がなく、子供心にただカッコイイと思って聴いていました。
主な登場人物
- アルバトロナル・エイジ・アスカ(本作主人公、グラドスと地球のハーフ)
- アンナ・ステファニー(エイジをはじめに意識し、仲間への糸口をつくった)
- シモーヌ・ルフラン(気が強く、行動派。後半ではレジスタンスに)
- デビッド・ラザフォード(エイジを憎んでいたが、親友に)
- ロアン・デミトリッヒ(頭がよく、冷静。後半では裏切る?)
- アーサー・カミングス(気が弱い、チームではムードメーカー)
- エリザベス・クレブリー(5人をまとめる先生。後半ではレジスタンス主導)
ほかに、グラドス側の重要人物ル・カイン。
エイジの姉ジュリア。
エイジの元先輩ゲイル。等々
そして、本作にもいました!
高橋良輔さん監督には、恒例?の嫌なキャラクター。(笑)
その名は、ゴステロ。
装甲騎兵ボトムズのカン・ユーを思わせるパワハラキャラです。
しかも声優さんまで同じ。
監督は、よほどこの声優さんがすきなんだろうなあ。
番組は打ち切りになるも、結末はOVAへ。
スタッフ無念の打ち切り。しかし・・・
当初は、1年の予定で脚本がかかれていたこの作品。
急遽38話に。打ち切りとなりました。
テレビ放映の最終回では、ラストがよくわからない終わり方でしたが。
OVAを観れば、最終回を観ることができます。
ル・カインとエイジのたたかいの結末をぜひ観ていただきたいですね。
本編未搭乗のレイズナーMark2が存在する
じつは、4クールで決定していたこのアニメ。
それを補完する作品が存在します。
「蒼き流星の行方」(小説)です。
こちらは、LD(レーザーディスク)版の特典で。筆者もこれが欲しくてがんばってLDBOXを買ったのを覚えています。
こちらの内容は、テレビ放映の筋書きと。その後の話も入っているため。
ファンならぜったい読むべき作品!
そしてレイズナーMark2の登場。
主人公の新メカの搭乗は、いちばん燃えるシチュエーションですね。
こちらもアニメでみたかったのですが、それはもう叶わないのでしょうね。
いまだ人気が衰えない名作アニメを、いまこそ観よう!
さて、ここまで「蒼き流星レイズナー」について触れてきました。
このアニメには、子供のアニメでしょ?と鷹をくくっている大人をびっくりさせる演出がたくさんあります。
愛や友情、そしてなにより平和への願いがしっかり込められた作品です。
序盤で、アメリカとソ連のことを出し。
おろかな行為とナレーションで言わせるアニメはおそらく現在では作れないと思います。
主人公エイジは、兵器に乗りながらも。相手を殺さない戦い方をする優しすぎる少年。
後半になると、その優しさも平和を守りたいとの思いから。トンファーを持ち果敢に戦っています。
祖国を裏切り、地球のために迫害にあいながらも戦う姿を目に焼きけて欲しい。
ときにユーモア、ときにラブシーンもある。きっと全38話を短く感じることと思います。
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